レビー小体型認知症って?

ある日、父がレビー小体型認知症と診断されました。 介護の知識ゼロ。 とにかく頑固、自分のことしか考えない父。 モラハラ、暴力、大声で私と母を支配をしてきた父のことを覚書に書いていこうと思います。

2022年02月

認知症の診断 その1からの続きです。


今度は母と私が聞かれる番。

先生「いつから物忘れがひどいと思い始めましたか?」

母「去年の年末くらいですかね・・・」
私「年末と言うより、11月くらいに家に帰るのに迷ったと聞いたので
その辺りくらいだと思います。」


先生「生活の上でおかしいと思うことありますか?」
母「何度もお風呂に入ろうとします。」


先生「わかりました。
今、力の入り具合も見て、右が力が入りにくいようです。
パーキンソン病の症状も出ているみたいです。

先ほどのテストは30点満点で13点でした。
少し厳しめに判断していますが。


認知症でほぼ間違いないですが、
その中でもレビー小体型認知症と言う種類になると思います。

今からMRIと脳波、血液検査をしたいと思います。」


「認知症でほぼ間違いない。」

この言葉を父はどんな思いで聞いたんだろうか。
後ろ姿しか見えなかったけども。

もしかしたら、数日経てばそんなことさえ覚えてないのかな。


MRIと脳波、血液検査で1時間近く時間がかかると言うので
母とふたり近所でウロウロしながら待つことに。



これからもっと色んなことを忘れて
できなくなっていくんだろうか。


楽しかったことも忘れてしまうなんて残酷な病気。

母の性格からしてそれに付き合えると思えなく・・・
課題は山積みです。


1時間後、父は全ての検査を終え戻ってきました。


MRI、脳波の異常はなし。
血液検査の結果は2週間後。

詳しい結果と治療法は2週間後に改めることになりました。



---------帰宅後、家にて。

父が持っていたお金が無くなったと母に怒り狂ったそう。

母から電話が入り、
「お金はタバコと一緒に渡した。
服のポケットに入れていた。
なので、上の服のポケットを全て確認すれば出て来るはず。」

と、答え電話を切りました。

数分後、母に電話を掛けると上着のポケットに入っていたそう。



これ・・・
認知症云々と言うより、
私が子どもの頃からとにかく人のせいにする父なので
どこからか認知症の症状なのか判断つかず。

自分のうっかりなのに、母や私に罵声、怒号なんて普段からなのです。。。

でも一切謝らないから腹立つんだよなー



----つづく。



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診察室にて。

男の先生で年齢は60代前半くらい。


先生「色々聞いて行きますね。」 
問診票と同じような内容を父に確認して行きます。

先生「どこか調子悪いところないですか?」

父「いやーこれと言って特には。」

先生「ここは脳神経の病院なので、それに関係することないですか?
物忘れとか・・・」

父「ああ。歳なんで物忘れはまぁ・・・」

その後もいつから物忘れをすると思うようになったのか。
いつから歩きにくいと思ったのか。
とか・・・

父はそれに対して全て2年前と返答。


私は聞きながら2年前は普通に元気やったけどなぁ。
ベランダでせっせと野菜作ったりしてたし・・・

父の中では2年前におかしいと感じたのか、この数か月が2年と感じているのか。
父が返答する姿を後ろから見守っていました。




先生「わかりました。じゃあ色々確認して行きますね。」


先生「今から3つ覚えて下さい。
後で聞くので、それまで覚えておいて下さい。」

「桜、ねこ、電車」

父「さくら・・・ねこ・・・れんしゃ?」

ここで思いの外、電車が聞き取れないようで何度も
「れんしゃ?れっしゃ?・・・わからん。」とブツクサ。

先生「地下鉄とかの電車です。でんしゃ。」

父「ああ。電車ですか。」
「桜、ねこ、電車・・・」ブツブツ復唱。


先生「じゃあ始めます。お母さんも娘さんも声は出さないで下さい。
自信がなければ後ろを向いていただいてて結構です。
お父さん、物を5つ出すので覚えて下さい。」

先生「クリップ、定規、つまようじ、ボールペン、お箸です。
覚えて下さい。」

父「定規、つまようじ、うーん・・・ボールペン!」


先生「今日は何月何日ですか?」
父「うーん・・・」
数秒待つが答えられず。


先生「今日は何曜日ですか?」
父「月曜日」
・・・木曜日だよ私の心の声。


先生「野菜を思いつく限り答えて下さい。」
父「白菜、キャベツ、トマト・・・うーん。。。トマト。。。」


先生「100から7引いたらいくつですか?」
父「うーん・・・100ひく7・・・73?」
先生「じゃあそこから7引いてください。」
父「67」


先生「はい。じゃあ初めに覚えて下さいと言った3つ覚えてますか?」
父「桜、電車!・・・・。」
この2つを答えるのは先生も驚くくらい早かったのに残りの1つが出てこない。

先生「動物でしたよ。」
父「・・・うーん。」

結局、思い出せず。

色々省略しましたが、こんな感じで問診が進みました。


その後も手足に力を入れさせ先生が引っ張って力の入り具合を確認。


今度は母と私が聞かれる番です。

----つづく。



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父、母、私と3人揃って出発。

驚くほど足の衰えている父を何度も振り返り、立ち止まり待ち
徒歩5分くらいのところを30分くらいかけて病院に到着。


病院には実は朝に予約を入れていました。

「認知症の疑いがあり診ては頂きたいが、もしかすると行かないというかも知れない。
その時は電話を入れるのでまた日を改めさせて欲しい。」


そう予約時に伝えると快く了承いただけました。


さて、ここからが重要。


病院に来た本当の理由を伝えなければいけません。


問診票を書かれていることを読みながら父に確認していきます。

①私「頭痛はある?」⇒ 父「ない。」

②私「どこか痛いところはある?」⇒ 父「ない。」

③私「歩きにくいとかある?」⇒ 父「ない。」
・・・え??
私「あんなに歩くの遅いのに?歩きにくいいんじゃないの?」

父「そうでもない。」

・・・うっそー。
私「いやぁ・・・ついでやから診てもらっとこ?」

父「・・・」

結局、歩きにくいには〇を付けました。


④私「震えとかある?」⇒ 父「ない。」
・・・めっちゃ手震えてますけど。
私「手震えてるやん?〇付けるで?」
父 数秒悩んだのち、小さな声で「・・・ああ。」と。

⑤「物忘れとかある?」
(問診票には物忘れでの診察は本人了承の上でないとできないと記載あり。)

父「まぁ・・・歳やからな。」
私「じゃあ、〇付けとく。」


と、こんな感じで問診票を記入していきました。



待っている間。

・・・もしかして、色んな症状が出てることを私に知られたくなかったんかな?
見栄はってる??

なんてぼんやり考えていると・・・


名前を呼ばれました。
父を先頭に母、私と診察室に入ります。


ようやく・・・

父の認知症と向き合う日が始まったのでした。

----つづく。



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4ヶ月ぶりに父に会いに行き、
部屋に入ったのですが・・・

き、汚い。。。

元々綺麗好きではないので父だけに任せてしまっていると全く片付けない。

母が掃除をしない限り掃除をすることはありません。


母は綺麗好きですが、父の部屋には最近はノータッチ。


ここ何年も
「置いた位置が変わってる。」
「部屋に入るな。」
「触るな。」
「〇〇が無くなっている。」←大体は置いた場所の勘違い。

と言われ続けたのでたまに掃除機をかけに入るくらいで入ることを嫌がっていました。



マスクがあってよかったー・・・

部屋は謎のティッシュだらけ、ビニール袋だらけ、服だらけでした。



嫌い、話したくないを頑張って抑え・・・

第一声「病院に行こう。」

何が理由で言われているのかわかってはないですが、

当然「いい。行く必要ない。」


まー、そんな簡単に行くとは思ってなかったけど。


と、父が突然
「ワクチン受けに行かなあかんねん。」と。


・・・来月末やけど、それ。



あ。

「ワクチン3回目な、めちゃくちゃ副反応ひどいから、その前に健康診断行こう。
勝手に心臓の薬も止めてんねんやろ?打って体調悪くなっても困るし。」

「知り合いも打って寝込んでるし(これは本当)
最悪打って死ぬとかもゼロじゃないんやし。」

と、たたみかけて話しかけました。


すると。


「そんなにひどいん?じゃあ、、、行こうかな。」


元々健康に気を使っている父。
サプリを飲んだり、しっかり3食食べ、時間がずれると不摂生だと怒るほどの人です。
(じゃあ、酒もたばこも止めて、寝てばっかりせず歩いたりしたらどうよ・・・といつも思ってましたが。)


こんな状態でも長生きしたいんやね・・・と、親不孝なことを考えつつ
準備をさせ、訪問から1時間後無事病院に向けて出発することができました。


病院は私の足で5分くらい。
なので歩けるかなー?と思っていました。
(歩ける?って出かける前に聞いたら「歩ける。」と答えられたので。)


最近、父の歩く姿は室内くらいしか見てなかったのですが
3ヶ月ぶりに外を歩く父の姿は驚くほど足が衰えていました。


足の手術をし、シルバーカートか杖なしでは歩けない母よりも遅く、
鼻マスクでぼーっとすり足で歩く姿を見て

3ヶ月でこんなに歳を取ったんだ・・・と実感。


もう少し早く動くべきだったと後悔したのでした。


----つづく。



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結果、病院に連れて行くことはできたのですが・・・


何度か病院に行って欲しいと言ったものの完全拒否、
なんなら怒鳴って終わる。

この繰り返しだったために言い方にとにかく悩みました。


よく見る方法は試していました。


・「私たちが心配だから行って欲しい。」
⇒「心配せんでいい。心配される必要ない。」
・・・怒鳴って終了。


・「物忘れも早ければ悪化しなくて済むかも知れないから一度見て貰おう。」
⇒「歳取ったら誰でも物忘れなんてある。」
・・・怒って終了。


・「母の付き添いで病院に行って欲しい。」
⇒「お前(私)が付いて行けばいい。俺が付いて行っても仕方ない。」
・・・外出して無理やり終了。


今までからもとにかく病院に行かない人でした。
10年くらい前だか、風邪で高熱が出ても絶対に行かず死ぬんじゃないかと思ったり。


無理やり病院に連れて行っても気付けば逃亡していたり。


普通に質問しているだけで「はぁ???」なんて大声で返されたりするので
ずっと父が嫌いでした。
小さい頃はよく殴られてたので恐怖の対象でしかなかったんです。


それでも話し合って病院に行って貰おうと思ったのは

一緒に住んでいる母が限界に見えたから。



悩みに悩んで、それでも健康診断と話して連れて行く・・・くらいしか思い浮かばず。


これは縛り付けてでも行くしかないかなーなんて思ったりもしましたが
病院前で逃亡される可能性もあるので、納得させなきゃいけない。


しかも、認知症の検査をするのだから
その説明もしてから連れて行かないといけない。


本人の受け答えが必ず必要なので嘘をついて連れて行って診察室に入っても
答えない。と言う、手段を取るかもしれないので考えに考えました。



----つづく。



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